
日本独自ののぼり旗の今後をどう考えるべきか
日本の長い歴史の中で育まれ進化してきたのぼり旗には、諸外国から訪れる人たちを気遣うような余地はなく、これまでただひたすら、“日本人のための日本人らしい旗”を多用してきました。
とくに店舗(店舗用)におけるのぼり旗にはその傾向が強く、居酒屋も街のレストランも、ファミレスも、訴求対象は日本人だけで、たとえば観光客を意識した店舗(店舗用)のぼり旗などは皆無でした。
しかし、2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催され、いやが上にも「外国人がのぼりを読解できるか?」という議論が巻き起こってきそうです。それと同時に、「そんなことまで意識して観光客ファーストにしたら、独特ののぼり文化・日本の風情が薄められてしまう」との意見もあります。
●日本風俗・文化の象徴であるのぼり旗の原形を壊してまで、外国人観光客に読解・識字させる必要はない。
●そもそも外国人はのぼり旗のある日本独特の商風景を楽しんでいるし、限られた旗のスペースに工夫を施す余地などない。
●数ある旗の中でも店舗(店舗用)のぼり旗はとくに個性が強い、ヘタをすると旗を換えることで常連の客から悪評を買う恐れもある。
●旗を外国人寄りに換えるとその動きが連鎖してしまう。全国的に波及していくような火元にはなりたくない。
●のぼり旗は縦長、英文は横文字。どのように考えても、旗に日本語と英語・ローマ字を共存させるのは無理がある。
店舗(店舗用)のぼり旗と観光客用との共存策
旅行者の立場で考えてみると、もしも私たち日本人が海外旅行に行ったとき、その国の看板が日本語だらけで、日本食が大半を占めていたら、それで観光気分は味わえるでしょうか?そのように考えると、日和見(ひよりみ)になるような考え方は捨て、あえて日本のままののぼり旗であっても良いのではないかとさえ思えてきます。
対極にある両者の意見を聞いていくと、ともにうなずけるポイントがいくつかあります。そこで、このような解決策としての案はどうでしょうか?
●店舗(店舗用)のぼり旗の独自性をそのまま存続させる意味で、従来の日本語ののぼり旗とは別に、英語用の旗も別に作る。
●英語の他、店の特色・出し物によっては、中国語・韓国語、ドイツ語・フランス語など、多言語の他ののぼり旗も作っていく。
●英語やヨーロッパ圏の文字は横書きが基本なので、のぼり旗にこだわらず、横断幕やのれんなど、横型のオリジナル幕も一考する。
店舗(店舗用)のぼり旗は、旗の面積も限られているし、店頭に別々の旗を設置するといっても、その設置スペースにも限りがあります。「日本の文化を壊してまで」ということではなく、不慣れな外国人のためのサポートツールとして役立つのものぼり旗の使命です。楽しく心地よく共通の時間を過ごせるように工夫してみましょう。
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